消臭のしくみを知ろう

消臭を効果的に行うためには、そのニオイの原因に適した消臭法を施さなければ効果は発揮できません。

そのためにはまず、消臭剤がどういう方法を用いて消臭していくのか、消臭剤における消臭のメカニズムを知っておくとよいですね。

4つの消臭システム

消臭剤の消臭には、それぞれの用途に合った方法が使われており、主に次の4つの消臭方法に分けられます。

(1)感覚的消臭方法

悪臭を芳香成分で包み込んでしまう方法です。香料などの芳香成分を悪臭より強くして、悪臭をごまかしてしまう「マスキング方法」と、悪臭に他の香りを取り込んで中和させ、良い香りに変えてしまう「ペアリング方法」があります。効果が高いのは「ペアリング方法」とされています。市販されている芳香剤や消臭剤は、この方法を多く取り入れています。

<問題点>

  • 悪臭の元となる成分は残ったままなので、消臭の解決にはならない
  • 香料に個人の好き嫌いがあり、不必要な芳香の場合はストレスの原因ともなる
  • 悪臭と芳香が混ざり合ってさらに不快なニオイが発生する

(2)物理的消臭方法

悪臭の元となる成分を吸い込んだり、包み込んだりする物質を用いて取り去り、ニオイを発生させないようにする方法です。冷蔵庫脱臭剤によく使われる備長炭や活性炭などにもにこの作用があり、備長炭や活性炭に存在する無数の小さな穴に、ニオイの元となる空気中の汚れの成分や雑菌などを吸着させ、かつ分解させて消臭します。

<問題点>

  • 消したい悪臭物質を狙っての消臭が難しい
  • 消臭する容量が比較的小さい
  • 吸着させた悪臭物質の再放出が起きやすい

(3)生物的消臭方法

生ゴミなどのバクテリア(細菌)の繁殖を抑えることで、悪臭の発生を抑える方法です。殺菌剤や抗菌剤などを使ってバクテリアの繁殖を抑制する方法と、微生物を使ってバクテリアを分解してしまう方法があります。微生物によって分解する方法は、生ゴミ処理機等にも応用されています。

<問題点>

  • 悪臭の処理速度が遅い
  • 水分、温度、PH、栄養管理が必要
  • 数多くの悪臭に対応できない

(4)化学的消臭方法

悪臭の元となる成分を消臭剤の成分と化学反応させ、ニオイのない成分に変えてしまう方法。この化学反応には、直接化学反応させる「中和反応」と、酸化物を消臭成分に入れ、悪臭成分を無臭の酸化物に変える「酸化・還元反応」があります。つまり、悪臭を構造式から変えてしまい、無臭にするということですね。お茶のポリフェノールや、重曹、クエン酸などが、この科学的消臭方法による効果を持ちます。

<問題点>

  • 悪臭には「酸性臭」と「アルカリ臭」があり、一つの消臭剤ではどちらか一方の悪臭しか消すことができない。

これらの消臭方法には、消せるニオイ、消せないニオイなどメリットやデメリットなどがあります。効果的に消臭するには、ニオイの原因ごとに組み合わせて使うというやり方が必要になってくるでしょう。

ちなみに、一般的な消臭スプレーは、(4)の化学的消臭方法が利用されているのがほとんどです。